ひとりでいるほうが楽だから

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数ヶ月ほど前までは、ひとりでいちゃいけないんだ、という思い込みと、自分がひとりでいるのが好きだということとの葛藤で悩んだりもしたけど、最近はなんの抵抗もなくひとりで過ごす日を増やせるようになってきました。個性、とか、クリエイティブ、とか口では言いながらも、内心はみんなと違う部分を無理やり矯正することに必死だった若者期から、ちょっと大人になって自分を受け入れられるようになったのかなと思います。

もちろん大勢で出かけたり遊ぶのは好きだけど、私の遊ぶ仲間はたいてい、みんなでいる時でもふとひとりにさせてくれるから好きです。

ちょっと前になるけど、下高井戸シネマで『八日目の蝉』を観ました。

尊敬している角田光代さんの原作が大好きだったので、公開時には観に行く気にならなかったんですが、観て損はない作品でした。

希和子を、これまた大好きな永作博美が演じるということで、期待半分、不安半分だったのですが、やっぱり不安に感じていたとおり、トロくて気持ち悪くて、友達だったらぶん殴りたい希和子が、魅力的な女性になっていて前半は違和感が拭えませんでした。でも、全く問題なかった。この映画の主役は井上真央でした。

「どうしていつもひとりでいるの?」という問いかけに

「ひとりでいるほうが楽だから」と答える表情にゾクッとした。

壊れた家族でずっと一人でそだってきて、既婚者の岸田に「普通のこと」を教えてもらって一人ではなくなった。でも、その目の奥には乾きと諦めと両親への罪悪感がこもっている。そして、自律した強さもある。

その後、彼女は身ごもってひとりで育てる決意を固めます。

ここまでは原作と一緒なんだけど、映画オリジナルで、友達のマロンちゃんのステキな言葉があって、井上真央演じる恵里菜ちゃんは涙する。

ひとりで育てるんじゃなくて、両親のいる、壊れた家族で協力して育てる、ということになる。

これによって、希和子が壊してしまって、もう戻らないと思われていた秋山家の子育てが、未来に存在し得る、ということになる。

この流れを考えると、「ひとりでいるほうが楽だから」という言葉は、単に恵里菜ちゃんの寂しさを表したもので、その後の「ひとりじゃない」という結末への伏線に見えてしまうけれど、そんな単純に解釈したくないほど、井上真央の表情はよかった。強がりでも何でもなく、ほんとにひとりでいるのは心地のいいものだけど、子供っていう存在はそれすら越えた存在だってことなんじゃないでしょうか。

長い人生、一回くらい出産を経験してみたいものですねぇ。

ちなみに、私がひとりでいるのが好きなのは、単に自己中だからです。

映画観に行こうよ、っていっといて結局本屋でハッスルしてし満足して帰っちゃったり、焼肉のはずが寿司屋に入っちゃったりするので、そういうことをすると怒られちゃうから悲しいです。だから怒られる前に気を使って、一切自己主張しないで合わせちゃったりして…。

思いつきに任せて好き放題やった一日の充実感は素晴らしいものだと思うんですけどね。

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